ポルトガルへ帰る途上、Alarcón(アラルコン)のパラドールで一泊することにし、途中ちょっと寄り道する感覚で行ける距離にあるCuenca(クエンカ)という町によってみることにする。何よりこの町の写真を見て興味をそそられた。
しかし、相変わらず天気が悪い。フランスとスペインの国境を越えたあたりから雨が本格的に降り始め、マドリッドに近づくほどに天気は良くなるどころか雪まで降り始める始末。正直こんな天気じゃクエンカ観光は無理かもと思いながらとにかくそこまで行ってみることに。
しっかしマドリッドからクエンカまでの道中、寂しい風景が続きますね(E-901、そしてTrancón(タランコン)というところからA40に入る)。高速道路に並行して走る結構最近できた雰囲気の鉄道が何となく風景にマッチしていません。自分が運転するのでなかなか道中の写真が撮れないのがおしいところ。
こんな寂しい風景から想像していたよりも大きな街(町ではなかった)クエンカがいきなり現れた時は驚きました。しかもあんなに降っていた雨が止んだ。普段の行いがいいとちゃんとその見返りがあるんですね!
スペインを車で走っているといつも思うのだけれど、どこの街に行っても歴史を嫌というほど感じさせる旧市街はとても感動するものだけれどその周りに開発された新興住宅エリアはとにかくひどい。センスも美的感覚も何もなし、旧市街との調和もない。Salamanca(サラマンカ)でもBurgos(ブルゴス)でもSevilla(セビーリャ)でもMerida(メリダ)でもJaén(ハエン)でもSantander(サンタンデール)でもBilbao(ビルバオ)でもその他中小の街でも同じ。そしてそれはCuenca(クエンカ)でも同じ。旧市街の写真を見ればそれがどこの街かすぐに分かるけれど、新市街の写真でその街を知ることは不可能です。
それでもクエンカのパラドールを目指して走っていくとありました、探していた風景が。
Júcar(フカール)川とHuécar(ウエカル)川、2つの川の浸食によってできた峡谷に位置し9世紀にムスリムが築いた要塞がこの街の起源のようです。
このクエンカの見どころは何といってもこの「宙づりの家」(Casas colgadas)。
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宙づりの家 |
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宙づりの家 違うアングルから |
このような建築様式の起源はあまりはっきりしていないようだけれど15世紀にはすでに存在してたようです。以前はもっとたくさんあったようですが残っているのはこれだけです。市庁舎などに使われていたこともあるようですが、現在はレストンランとMuseo de Arte Abstracto Espanõl(スペイン抽象芸術美術館)が入っています。
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更に近くから |
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これは団地のようなものか? |
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宙づりの家側からの風景。橋の向こう中央に見える建物がクエンカのパラドールです。 |
その他のこの町の見どころとしてはクエンカ大聖堂(Catedral de Cuenca)。13世紀中期建造で20世紀に入って正面は再建されたそうです。
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Catedral de Cuenca |
この大聖堂と市庁舎のある大広場。市庁舎は改装中でした。
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カラフルな正面がきれいです。 |
その他にも16世紀に建てられたサン・パブロ修道院(Convento de San Pablo)は今ではパラドールとして利用されています。
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旧サン・パプロ修道院、現パラドール |
クエンカは歴史的城塞都市として1996年にユネスコの世界遺産に登録されています。
マドリッドから列車を使って日帰りも可能なようです。
この日はあいにく天気が悪くあまり良い写真が撮れなかったのでネットから一枚拝借。
このブログを書いている今日2018年2月、クエンカには雪が降っている模様です。
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