フランスではまたコロナ感染者数が増えている報道が毎日のようにされている。
スペインでもバルセロナ付近ではすでに夏から、最近はマドリッドでもまた感染者数が増えているようだ。人が多いところで感染者数が多いのは明白だけれど、ポルトガルは新規感染者数が毎日出ているとはいえ、爆発することはなくある程度抑えられているようです。
フランスでは特に南のマルセイユとその街がある県(Bouche-de-Rhône)での状況が深刻になりつつあるらしいけれども、今日からそのマルセイユと隣りのエクサンプロヴァンスでは全てのレストランとバーが強制的に一週間閉鎖されることになるようです。
先週、フランス政府は Bouche-de-Rhône県の全てのレストランとバーの2週間強制閉鎖を突然発表し、これに地元が反発。政府が少し後退する形で、マルセイユとエクサンプロヴァンスの2大都市に限って1週間、飲食店の強制閉鎖になったようだ。
マルセイユと言ったらフランス第2の都市。日本で言えば大阪に相当するところで、もし日本政府がある日突然、全く地元に時間的猶予も与えず協議することもなく、大阪府の全飲食店を2週間強制閉鎖する、なんて発表したら大変なことになると想像できる。
そもそも論で、フランスに限らず飲食店では、自分の店から感染者が出た、なんてことになったら大変なことになるから、客数を制限したり、テーブルの距離を開けたり、アルコールによる消毒を徹底させたり、暑い厨房といえどマスクを着用したり大変な努力をしているはず。レストランやバーが感染の温床になっているという科学的根拠があるのかも怪しい。
あくまで外から見ている限りでは、どうもフランス政府のコロナ対策には一貫性が欠けているように見える。
さて、個人ごとではこのパンデミックに対抗(?!)するため、今年3月から、8年間営業した店舗を畳み、ホームデリバリーに完全に移行しました。
店舗の家賃、光熱費を削減。店にはショーケースが2台あったのだけど、店を開ける時にはそれらを商品で埋めなければならない。お客がいてもいなくても。売れるかどうか分からないけれど、商品は相当数陳列しなければいけない。売れ残れば全て無駄。食べ物が無駄になるということに加えて、経費や準備のために注いだ時間も体力も無駄になってしまいます。
案の定、7月までここはまるで冬のように静かでした。
幸い、僕たちはすでに3年前から副業のような形でホームデリバリーを始めていて、顧客メイルリストは既にそれなりのものになっていたのです。
だから、一店舗経営からホームデリバリーに変更した、と言ってもゼロからのスタートではなかったのです。先見の明にこの時ばかりは自画自賛しました。
そのホームデリバリー、今のところ順調に行っています。まずは一番の問題になる経費削減のため、というのが店舗を閉めた最も大きな理由だったのだけど、同時に自分の時間ができました。今までの朝から夜中まで働き詰めということから解放されました。生活に余裕ができた、これはお金だけでは測れない価値ですね。
これは今週末作ったチョコレート&キャラメルのタルトとダークチェリーのムース。
ホームメイドでは注文受けてから作るので、材料費にも時間にも無駄がない。今までのお店の厨房と家の台所では勝手が違うからそれに慣れる必要はあったけれど、僕らにとってはコロナウイルスによるパンデミックが生活スタイルを変える良いきっかけになりました(不謹慎な言い方かもしれないけれど)。
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