看護師がやってきて抗生物質投与。
そして考え始めたことは、
「何か食べたい…」
思えば Lagos の病院に行く前から数日間、ちゃんと食事をとっていない、水分もとっていない。眩暈がひどくて何か食べるものを用意することも、ベッドから出て水を飲むことさえも辛くて面倒になっていたのですよね。
点滴で必要な栄養分はとりあえず体に送られていたのでしょうが、とにかく固形のものを何か食べたい、と強く思いました。
しばらくするとその気持ちを察知したのか、パンとコーヒーを提供してくれました。バターまで塗ってくれて。パンにバターを塗るなんて行為でさえもこの時は難儀だったんです。
別になんてことない普通のただのパンだったはずなのに、そのパンだけは輝いて見えましたよ、ホントに。
でも首の後ろ辺りの手術していて固定されていると口も思うように開けられないんですね。
パン1つ食べるのにえらい時間が掛かりました。
コーヒーも普通ならブラックで飲むのにその時は砂糖入りで。体がエネルギーを求めていたのでしょう。
そこで「午後にCTスキャンで術後検査をして異常がなければ入院病棟へ移る」と説明を受ける。
その時間が来るまで本人はベッドでボーっとしている状態。
麻酔の影響もあるのだと思います。何をする気にも(実際何もできないのだけれど)何を考える気にもなれない。
途中シーツ交換されました。こっちに向かされあっちに向かされ。
「あなたは軽くていいわ」と言われながら(^^;
そうこうしているうちに今度はお昼ご飯が出ました。病院食です。
思ったより「普通」でした。これ、言い方があまり良くないですけどいい意味で「普通に食べられるもの」だった、ということです。病院食だからもっと味気ないものとか流動食のようなものとかイメージしていたんだけれど普通の食事が出てきました。
僕の場合は病気による食事制限があるわけではなかったので特に何か制約があるわけではない一般的な食事が出たんだろうと思います。病気によっては、塩分なし、グルテンなし、脂質なし、とか色々なものがあるんでしょうね、きっと。
その食事を1時間くらいかけていただきました。
それからまたボーっとしたまま検査の時間がやってまいりました。
移動するためにまた違うベッドに移ったのですが、体に別に異常があるわけではないので自力で移動することができました。
「あなた、自力でベッド移れるのね、素晴らしいわ!」と言われながら。
そうですよね、人ひとりをベッドから隣りのベッドに移動させるって4人がかりで重労働ですよね。
MRIがトラウマになり「またあのノイズで20分くらいかかるのか」と思わず尋ねました。
「いや、CTスキャンだからすぐ終わる、大丈夫だ」となだめられ…(^^;
実際すんなり終わりました。すっかりきれいになっていると。どんなにホッとしたことか…
そして入院病棟に連れてこられました(午後6時くらい)。3人部屋の一番窓側。
そういえば Portimão の病院に入院した時も窓際だったなあと思い出しながら。
窓から、Faro空港に到着する飛行機、空港から飛んでいく飛行機が見えました。
本当はこの11月に日本へ行くつもりでいたのですけどね。「あ~あ」と思いながら。
それは「来年までお預け」です。
病室に来て昨日、手術前に預けた自分の私物を渡してもらいました。
それから夕食、もまた時間が掛かる…
今、思えばどんな病院食が出るのか写真の一つも撮っておけばよかったかなって感じだけれどその時はそんなこと考えもしなかったです。
ここに土曜日に入り火曜日に退院することになります。
今回も結局、再認識することになるのですが、なぜか食欲がなくならない。もちろんそれはいいことではあるのだろうけど、ずっとただベッドに一日中寝ているだけなのに、なんでこんなに毎食毎食律義に腹が減るのだろう、と思いました。
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