イギリス人観光客が過半数を占めるアルガルブでは、イギリス政府が取った隔離政策(ポルトガルからイギリスに着いた時の14日間の隔離義務。ちなみにポルトガルはポルトガルにやって来るイギリス人に同じ措置はとっていない)のために、観光客が激減。
ポルトガル政府と相当のやり取りがあったと想像するけれども、その措置が8月半ばになってやっと解除され、7月まで驚くほど静かだったアルガルブが、8月にはこれまた驚くほどに観光客で賑わいました。
それでも相対的にイギリス人が減ったために、8月はスペインやフランスナンバーの車が目立ちましたね。
しかし、それもつかの間、イギリス政府は、ポルトガルからイギリスへ到着するイギリス人への14日間の隔離義務を再開しました。
8月はどこの国でも夏休みになり、年で一番の繁忙期になるために、飛行機代や宿泊費も上がり、それに加えて家族連れが多いために、観光客一人当たりの現地での消費量は相対的に減ります。その代わり観光客の数そのものは増えるので、観光客ありきで成り立っているビジネスにとっては一番の稼ぎ時です。
それに対して、9月・10月は観光客数自体は減るけれども、今度はリタイア組や子供のいないカップル(基本的に自分たちのためだけにお金を使うことができ、学校の休みに縛られない、滞在日数も長い傾向)へ客層が変わるので、一人当たりの現地での消費量が増えます。
場所や国によって事情は異なるでしょうが、アルガルブでは9月・10月は観光業に携わる人たちにとっては8月に匹敵するくらいの良いシーズンなのです。本来ならば…
今年は、7月まで驚くほどに人が少なく、更に期待していた9月・10月がにイギリスの隔離政策の再開で観光客が減ることは必至。今年の冬は今まで以上に観光業ビジネスにとっては厳しい冬が予想されます。
一般の観光客がいなくなって、案の定(と言うべきか)フランスやスペインでは都市を中心にコロナウイルスの感染者数が増加傾向に転じました。ポルトガルでも他の国ほどではないとはいえ、増加傾向になっています。
一回目の経験から、国境を完全に封鎖するという対策はどこの国ももう取らないと思われるけれども、一都市、一地方を封鎖しなければならなくなる事態になることは十分予測されます。
本当は11月に日本へ、と考えているところだけれども、これからほんの2か月先のことさえどういう状況になっているか、まるで分かりません。
9月に入ってから人が減り、ちょっと町から離れた砂浜には静けさが戻ってきました。