今日、金曜日から来週の火曜日までの5日間、ポルトガルでは市町村をまたいでの移動は禁止です。この週末は万聖節(日本のお盆に相当)に当たり伝統的に家族が集まって過ごすとき。毎年11月1日は祭日です。今年は日曜日だから意味がないけど…
もちろんこれはコロナウイルス対策だけれども、伝統を比較的尊重するポルトガル人にとっては離れて暮らす家族に会いに行くことが出来ないツラい週末だと思います。
その中で、もちろん例外はあって僕が今やっているホームデリバリーはその例外の1つ。この仕事のお陰で、外出禁止になっても普段とあまり変わらない生活を送ることができています。
と、今日は注文の電話が。
出ると店に時々買いに来てくれていた初老のポルトガル人夫婦。今回はジャムだけの注文だったけれど、電話での会話は外国語を勉強している身にとって、(少なくとも自分にとって)大きな難関の1つ。
電話での会話は当然のことながら相手が見えないから、ジェスチャーや表情など言葉そのもの以外の意志伝達方法がなく、純粋に言葉だけで会話しなくてはならない。知っている相手ならまだましだけれど、知らない相手ともなると更に緊張感は増す。ま、電話での会話が問題なくできるようになったらその言葉のレベルもかなり高くなったという一つの指標にはなるでしょうね。
ポルトガルでは60歳くらいから上の年代はフランス語を学校で教わっているので、かなりの人がレベルの違いはあれどフランス語を理解する(もちろん今は英語に取って代わられました)。
そして、僕は電話でも何でも自分にとってはポルトガル語の勉強と思っているから、頑張って話していると、向こうは親切心で途中からフランス語で話し出したりするのです。
しかしこれが鬼門。僕の頭はすでにたとえ下手でも何でもポルトガル語を話す頭になっているところに、いきなりフランス語(それが英語でも事情は同じ)で話しかけられると、しばらく相手の言っていることが理解不能になる。僕の頭は相手がポルトガル語を話していると思っているから。加えて、相手にとってもフランス語は母国語ではない、それなりに訛っている。それが更に理解を難しくする。
少しも間をおいて「あ、フランス語を話してるんだね」と思ってフランス語を話そうとしてもそこからはフランス語とポルトガル語が混ざる。ポルトガル語で始めた会話は最後までポルトガル語で、フランス語(や英語)で始めた会話は最後までフランス語(や英語)でやってくれた方がいいんですけどね。
僕にとって会話上のもう一つの難関は、5~6歳くらいの子供と会話する時。
大人は、話している相手がネイティブじゃないと分かれば、ゆっくり話そうとしてくれたり、繰り返してくれたり、ちゃんとこちらが理解しているかどうか確認してくれたり、そういう態度を期待できるけれども、相手が年端もいかない子供だと、
「何言ってるか分からない」
と、ズバッと斬られてしまいます( ;∀;)。