こんにちは!南ポルトガル・アルガルブ(algarve)地方の町、Praia da luz在住。フランス料理、フランス菓子ベースのホームデリバリーをやっています。Algarve はアルガルベ、アルガルヴェと日本語では表記されていますが “アルガルブ” が正しい発音です。

日々のこと、ポルトガル・スペイン・フランス、ヨーロッパのこと。言葉に関しては ⇧「フランス語・ポルトガル語」に別ブログで書いてます。⇧「Serge & Satoshi Home delivery」はデリバリーのFBページです。⇧「Paradores/パラドール」にはスペインのパラドールの滞在記をまとめています。

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2019-04-22

ラゴスの海

先週はイースターの週でヨーロッパではいろいろな国で1~2週間の休みになっていたようです。
幸い、天気が良く観光客も増えました。

ここ数年は季節が少しずつずれてきていて、ここアルガルヴは本来冬の間、雨が降りやすい、また4月~10月にかけてはほとんど雨が降ることはないので降る時に降ってくれないと困るのだけれど2年続けて乾燥した冬。
去年も2年前も大規模な山火事があったばかり。今年の夏もさらなる水不足と山火事が心配されます。

さて、天気が良かったので久しぶりにラゴスの海岸へ車を走らせてきました。


やはり思った通りたくさんの人。
特にスペインナンバーの車がポルトガルナンバーを上回る勢いで走っています。


カヤックは気分がいいでしょうね。こんなところに住んでいるのにまだ一度も海に出たことがありません…😅


こんな入り組んだ海岸線が特徴です。船を使わないとアクセスできないような砂浜が至るところに存在します。


岩の合間からカヤックが。今足を怪我しているので砂浜まで下りていくのは断念しました。



弧を描くボート。


ラゴスの灯台。
しばらく来なかった間にちゃんと木製の遊歩道なども整備されていました。
なかなか事が進まないポルトガル。でもちょっとずつ変わってきているようです。

ここに足りないのは自転車専用道路。
年々、ヨーロッパ中から特に退職者の移住者が増え、サイクリング人口が増えているにも関わらず、専用サイクリングロードが一切無いのは大きな落ち度だと思います。
場所によっては危険極まりないです。

観光客、移住者が増えたとは言え、ポルトガルの行政がその変化に追いつくのにはまだまだ時間が必要なようです。

2019-04-17

液体せっけんを自作してみる。


固形せっけんに続いて液体せっけんを作ってみる。

これが実に簡単だったのである。

ちょっと引っかかっていたのはどの本を見ても、固形せっけんは苛性ソーダ、液体せっけんは苛性カリで作るようになっていたこと。
ここで苛性ソーダは簡単に手に入るけれど苛性カリは売っていない。イヤどこかにあるのかも知れないけれど(薬局とか)僕は見つけることができなかったから、試しに苛性ソーダを使って作ってみました。

結果、全く問題なくできました。
しかも固形せっけんと違い、作った翌日からでも使うことができる。そして作る過程がいかにも化学の実験っぽくて面白い。
あとで自分でもまた見られるようにここにレシピを残しておきます。

今回僕が使った材料は、
油脂(ひまわり油を使用)400g
苛性ソーダ       48g
水           200cc
無水アルコール     140g

水は精製水を使うことになっているけれど面倒臭いので普通の蛇口から出る水を使用。無水アルコールはここで手に入る99%アルコールを使用。これで問題なくできたけれども水は地域によって硬い、軟水、ミネラル分が多い少ないなどいろいろあると思うのであくまでご自分の納得するようにやってください。
*苛性ソーダは直接肌につくと危険なので必ず手袋使用。アルコールは発火性があるので必ず換気の良いところで,そして火の近くには置かないように! 
 *苛性ソーダに木や鉄・アルミなどの素材は禁物です。プラスチック、陶器、ガラス、ステンレスのいずれかを使用してください。


まず油を計量し、


湯煎にかけます。後でアルコールを入れた時に噴いてくるので油の量よりも2周りくらい大きめの容器を使ってください。


分量の苛性ソーダを計り、その中に分量の水を注ぎ苛性ソーダを溶かします。
温度が上がり蒸気が出ます。やけどに注意、また蒸気を吸い込まないように!

油の温度を約80℃、苛性ソーダ水の温度は約60℃にします。
目安です。厳密にこの温度でなくても大丈夫です。


分量のアルコールも計ります。
発火性があるので使う段階が来るまでガスコンロのそばには置かないように!


湯煎にかけている油に苛性ソーダ水を注ぎ入れます。


 そのまま湯煎にかけ時々混ぜながらおよそ85℃まで温度を上げます。
常に混ぜ続ける必要はありません。
途中、不純物のようなものが出てきますが気にしなくて大丈夫です。アルコールを入れると全てきれいになくなります。
85℃に上がるまで意外に時間がかかります。


85℃まで上がったら火を止め湯煎にかけたまま、アルコールを注ぎ入れます。

ここからが面白い。


しばらく混ぜ続けていると、次第に発泡酒をグラスに注いだ時のように細かい泡が出てきます。


それがある瞬間から一気に膨らんできます。ここで混ぜるのを止めます。


それから沸騰し始め、粘土が増すのと同時に今度は沈んでいきます。


最後は沸騰も収まり、完全なジェル状になります。これで完成です。


これをガラス容器などに移し替え、クーラーボックスに入れて24時間保温します。

これが液体せっけんの素です。すぐに使うことができるけれども実際には1週間くらい置いた方が熟成されるような気がします。

この素に1,5から2倍の分量の水を入れて薄めて液体せっけんとして使用します。
また香りを付けたい時はこの時に好みのエッセンシャルオイルを適宜入れます。


水を入れて1日もすればほぼ完全に溶けます。
また素は洗濯の前に特に汚れた服の部分洗いをする時にも直接使えます。

準備から出来上がるまで30分もかかりません。

普段、疑問にも思わずに当たり前に買っているものが実は簡単に自分で作れてしまう、というのはなかなか面白い発見ですよ。

2019-04-14

新作です。🍓


食べ物の話が続きますが、

ニューヨークチーズケーキのレシピにスフレチーズケーキのレシピを取り入れて作ってみました。

結果、かなり軽い仕上がりに。自家製いちごジャムと合わせてみました。

お試しあれ!


2019-04-11

Hot cross buns


今年もイースター、ホット・クロス・バンズの季節がやって参ります。
今年のイースターは遅く4月21日です。



このお菓子(というよりパン)の起源は良く知らないけれど、イギリスではこれをイースターの直前の金曜日(Good Friday)に食べる習慣があります。

ということを、ここのイギリス人から聞きイースターの時に作るようになってかれこれ5~6年が経とうとしています。材料に使うオレンジピールもレモンピールもちゃんとアルガルブ産のオレンジとレモンを使って手作りしていますよ。

イギリスからカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど英語圏ではしっかり知名度があるようだけれど、フランス菓子専門だった自分は全く知りませんでした。
フランスでは今でもこのお菓子は見かけません。

多分、日本にもないですよね。おいしければ何でも取り入れる日本人。最近はハロウィン祭りもやるくらいだから、イースターに合わせて日本でも売れそうな気がするけどなぁ。

2019-04-09

まさかの……納豆!


ストックホルムに在住のスウェーデン人(男性)、日本人(女性)の夫婦がここに遊びに来て、なんと納豆を持ってきてくれました。

ちょっと前にたまたま納豆を手作りしてみよう、などとそういう話をしていたのです。
が、まさかここアルガルブに持ってきてくれるとは!
あちらストックホルムでは冷凍で売っているそうです。

ロンドンでもでっかい日本食品の店があったし、その他にもパリやニューヨークや多分マドリッドでも今どき日本のほとんどの食品が手に入るのだろうけど、ここアルガルブではもちろん、果たしてリスボンでも納豆など手に入るのだろうか?

早速、ここでも手に入るすし用白米を炊いていただきましたよ。

水戸産、ストックホルムを経てアルガルブまでやって来た納豆。
とても違和感がありました。


2019-04-08

カスタードクリームか生クリームか。


ここはポルトガルと言え、ヨーロッパ諸国を中心に結構色々な国籍が入り混じっている。
その国によって味の好みが違うところが面白い。

一般的に日本人はフレッシュなものが好きな傾向にあると思う。
お菓子ならクリーム系、ムース系、チョコレートケーキでもチーズケーキでもフワッと軽いもの。

その手のお菓子を僕もおいしいと思うけれど、だからと言って日本で作る時と全く同じやり方、味でお菓子を作りそれで売れるか、というとそうとばかりも限らないのである。

まず、今住んでいるポルトガルのお菓子はとにかく甘くて重い。
これは自分だけでなく、イギリス人やフランス人、ドイツ人など他のヨーロッパの人たちの口からも出るポルトガル菓子の一般的な評価である。
ついでに当のポルトガル人からもポルトガル菓子は甘すぎる、ということを時々耳にする。
じゃあ、だからと言って彼らが軽いお菓子を作るかというと作らないのである。
ずっと変わらないお菓子を作り続ける。
それを頑固というか、順応性がないというか。

自分の店ではエクレアを作っているけれど、最初に出したエクレアはカスタードクリームを使い、上にガナッシュをかけたもの。


フランスのお菓子屋に行けば、これにコーヒー味やチョコレート味のものも一緒に置いてあるけれども、一人で全てを作ることはできないのでオープン当時からエクレアはこのバニラのカスタードの上にチョコレートガナッシュをかけたものを出している。
フランスでは(多分日本でも?)エクレアはカスタードクリームを使ったものが一般的です。

でもここで一番のお得意さんであるイギリス人にとっては生クリームを詰めたものが彼らにとってのエクレア。
ということを当のイギリス人から聞いたので作りました。


彼らにとってのエクレアはこれらしいのです。

確かにほとんどのイギリス人のお客さんはカスタードと生クリームを使ったエクレアを見て、生クリームの方を買っていきます。
そしてフランス人は見事にカスタードの方を買っていきます。

僕はというと、エクレアはカスタードの方が断然おいしいと思っているのだけれど、そこはあまり自分の作りたいもの、自分がおいしいと思うものに固執しすぎないようにお客のニーズに答える努力くしなければいけませんね。

2019-04-06

自然の恵み


あいにく今、自分の住んでいる家に十分に広い庭がないのだけれど、近くに住んでいる友人の家には広い庭があり、その友人本人は安全のためにも自家栽培、有機栽培に興味があるのに、全く土いじりに疎い。
そのために今、一緒に仕事しているフランス人が土いじり大好き人間なので、その庭を使って野菜作りを始めました。

アルガルブのいいところは冬も比較的寒くないから一年を通して栽培できる期間が長いこと。

去年の11月から庭を耕し始め、顔見知りの羊飼いのところからヤギのフンを集めて土を肥やし、そして今結果が出始めました。


見事なキャベツ。予想外の育ちの速さに驚いています。


ほうれん草も収穫。でもそろそろほうれん草の季節は終わり。


種を蒔いた覚えのない紫蘇も芽を出しました。紫蘇は日本以外でなかなかお目にかかることが無いので貴重です。


苺🍓も成り始めました。
しかし、めざとい鳥にすぐに食べられてしまうので網をかけます。


こちらは赤かぶ。赤かぶの強力な色素は抗酸化作用にいいらしいですよ。


フランスから持ってきた木いちご・ラズベリー。
これももう花が咲き始めました。

他にもじゃがいも、さやえんどう、レタスなどなど。
これから夏に向けてトマト、ピーマン、茄子、日本のきゅうりなどの種も蒔いていきます。

収穫した野菜はとにかく味があっておいしい。栄養もスーパーでどこで栽培されたか見えない野菜よりも格段にいいんだろうなと体で実感します。

こんなことで単純に幸せを感じてしまっている自分にもちょっと驚いてます。