3年ほど前から後ろ足が弱くなっている兆候が見え始め、1ヶ月前にほとんど動けなくなり、そして先日12月20日の朝10時ごろ、愛犬ロッキーは息を引き取りました。
まだ店を持っていた2015年の春、ひょこっとロッキーは店に現れました。その時、彼は野良でした。そしてかなりがりがりに痩せていました。犬好きとしてこれを見て何もせずにはいられない。骨やら肉の切れ端やらとにかく犬が食べられそうなものをあげました。
そしてその日からロッキーはほぼ毎日店に顔を出すように。しかしこんなに痩せこけているのにドッグフードは食べない(^-^;。口に無理やり入れても吐き出す始末。無類のチーズ好きだということも知りました。チーズがあると骨を捨ててもチーズを食べる。
僕自身はすぐにでも飼ってもいいと思っていたけれど、当時は狭い借りアパート住まいで動物を飼うことはできず。でもその同じ2015年に家を見つけて購入し10月1日から入ることになったのでもしその日までこの犬が誰か他の人に拾われることなく店に来続けていたら、その時は家に連れて帰ろう、と決めました。この時点で勝手にロッキーと名前を決めていました。
果たして…彼は誰にも拾われることなく10月1日のその日まで店に来続けました。僕は内心大喜び。車の後ろを開け「乗るか?」と聞くと何のためらいもなく飛び乗り、そして引っ越しと同時に犬と一緒に入居しました。
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始めはかなり痩せていた |
それからは車で行くところにはどこへでも連れていきました。ポルトガル内はもちろんスペイン、フランスへも。
飼っていくうちに実はちゃんと躾けを受けていることも英語の命令を理解することも分かってきました。
「Sit!」や「Wait!」など命令をちゃんと聞きます。ということは元々はイギリス人に飼われていた?全然吠えない、他の犬や猫は見事に無視するのに人と見れば撫でてもらうためにすぐに寄って行こうとする。大型犬だったのに全く人を怖がらせない犬でした。
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Praia da Cordoama にて |
全く飼う予定ではなかった状態で飼い始めた犬、でも行儀がよく躾されていて人が好きで車に乗せても問題なく色々な意味でこれ以上は望めない完璧な犬でした。
一度だけ動物病院へ連れて行ったことがあったのだけどその時に獣医がマイクロチップを発見。2007年8月1日にマイクロチップは入れられたことが分かりました。
この犬の過去は全く知りません。ちゃんと躾けられているところを見ても初めはちゃんと誰かに飼われていたはず。なぜ野良になってしまったのか、こんなに行儀のいい犬なのになぜ僕の前に誰も拾うことがなかったのか。
恐らく野良だった時に事故にあったのだろう、左前脚に小さなこぶがあり少しびっこを引いていました。
2015年10月に引っ越しと同時に連れてきてから2022年12月20日までの7年と2か月強の間、考えてみたら今の家に住むようになった初日からいたロッキーがいなくなりました。今まで門を開ければ必ずいたロッキーがもういない。何かが足りない。ついつい家に帰って来るといつもロッキーが寝ていた場所を見てしまいます。
1か月前にかなり弱ってほとんど動かなくなった時から(語弊があるかもしれないけれど)安楽死などさせることなく自然に死んでいってくれることを願っていました。
死んでしまう前日に食べることも水を飲むこともしなくなりその翌日朝旅立ちました。
今まで何匹か犬を飼ってきたけれど犬の死に際に立ち会ったのはこれが初めてでした。
とにかく頭を撫でてもらうことが大好きな犬だったから悔いのないように思いっきり頭を撫でてきたつもりだったけれど、いざ全てが終わってみるともっと撫でてあげられたんじゃないかと思ってしまいます。
動物が死んでしまうとあまりに悲しくて、もう二度と動物は飼わない、という人もいてその気持ちはそれはそれで良く分かります。けれども、僕はまたいつか犬を飼いたいと思います。別れは悲しいけれどそれ以上に犬と一緒に過ごす時間がとてもかけがえのないものに思えてるから。
願わくばロッキーがそうだったように、フッと僕の前に犬が現れないかな、と秘かな希望を抱いています。
ロッキー、ありがとう!今は僕と一緒で幸せであったことだけを願っているよ。少なくとも僕は幸せだったよ。
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享年約15歳と6か月 |
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