こんにちは!南ポルトガル・アルガルブ(algarve)地方の町、Praia da luz在住。フランス料理、フランス菓子ベースのホームデリバリーをやっています。Algarve はアルガルベ、アルガルヴェと日本語では表記されていますが “アルガルブ” が正しい発音です。

日々のこと、ポルトガル・スペイン・フランス、ヨーロッパのこと。言葉に関しては ⇧「フランス語・ポルトガル語」に別ブログで書いてます。⇧「Serge & Satoshi Home delivery」はデリバリーのFBページです。⇧「Paradores/パラドール」にはスペインのパラドールの滞在記をまとめています。

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2020-04-05

ポルトガルも予想通り、非常事態延長されました。


フランスやスペインに続き、ポルトガルでも非常事態が更に2週間延長されました。
それ自体は想像通りなので全く驚きません。

どうして初めから3週間とか4週間とかにしないで2週間なのかというと、憲法で非常事態を発令できるのは最大2週間と定められているらしい。フランスでもポルトガルでもスペインでもそうだから、それぞれの国の憲法がそうなってるのか、EU全体の決まりなのか分からないけれど。

僕個人は更に2週間でも足りずにその後も続くだろう、と思ってます。

そして、今週末からイースター休暇が始まります。しかし不要不急の外出は禁止されているので、どこにも行くことはできません。フランスでもポルトガルでも警察を動員して監視を強化しています。
確かにもう2週間以上も閉じ込められていて、どこかに行きたくなる気持ちは分かるけれど、相手はウイルス。人間の都合なんて関係ないですよね。
ポルトガルではイースター休暇の2週間は隣りの市へ行くことも原則禁止です。

乾燥続きのアルガルブに恵みの雨


翻って日本を見てみると、なんだか政府の態度が煮え切らないように見えます。
日本では非常事態時に外出禁止を強制できる法律が無いそうで、外出自粛の要請・指示しかできないらしい。だから外出しても罰則などが科せられることはない、というか科せられられない。ちょっと驚きました。同時に法的強制力がある自粛ではなく、あくまで要請・指示だからその為に出た経済損失を国は保証しません、とか政府は言い出しそう。ちょっと勘繰りすぎか。

フランスでもポルトガルでも罰金や最悪は禁固刑もあるから、法律によってそういう強制力が認められているのですね。
それでもここポルトガルは概ね外出制限が守られているように見受けられます。


そして、今世界中でマスクの奪取戦が始まっているようだ。フランスにも先日中国から大量のマスクが届き、護衛付きでフランス全土に運ばれる映像が映し出されていた。護衛が付くのはそれを盗もうとする輩がいるから。いつでも、どんな状況でも非道な人間というのは存在するんですね。
それでもフランスでは依然、マスクが足りない状況が続き、先日ニュースではいくつかの薬も足りなくなる可能性がある、という報道がされていた。マスクも薬も足りなくなる原因は生産を外(特に中国)に依頼しているから。
フランスのマクロン大統領はグローバル化推進派だったけれど、今回の新型コロナウイルスの一件で意見を変えると思います。もとい、変えざるをえないと思います。すでに、マスクを100%自国で供給できるようにする、という声明を出しているし。
もちろんこれは日本も含めた多くの国に当てはまることですよね。


最後に起きたパンデミックがスペイン風邪。それから100年経っているのだから、世界の指導者の中にも経験者はいない。それから特に第2次世界大戦後からの経済発展で誰もこんな事態が起こりえるとは予想だにしていなかったと思う。いや、予想だにしていなかったというよりも、そんなことが起こるわけがないと思っていたはず。人間は自然を制御できると。
ところがどっこい、たった一つのウイルスでこの有り様。その現実に少なからずショックを受けている人もいるのではないだろうか。

この事態で航空業界ももろに影響を受けている。すでにエアーフランスもJALも90%がたの運航がストップしているそうだ。ポルトガルのTAPも外国にいるポルトガル人を自国に戻すためのフライトだけを飛ばし、それ以外は全てキャンセル。僕は経済事情には精通してないから、こういう大手の航空会社が1ヶ月飛ばなかったらどれほどの損害が出るのか想像もできないけれど、国を代表するような航空会社が痛手を負っているようならLCCなどはどうなってしまうのだろう。

この航空業界に関しては養老孟子さんが著書「こまった人」の中でかなり痛烈なことを言っている。
「…政府要人であれば専用機がある。羽田には、ときどき日の丸印の飛行機が駐機している。そうでない一般人に、外国にいく必然性がどれくらいあるか。これはなかなか計算できまい。それなら上手に宣伝すれば、本当は必要がない人でも、かなり飛行機に乗るはずである。その意味の旅客が多いということは、テロのあとの航空旅客の急減で分かってしまった。経済的には打撃だとういうが、もともと必然性のない仕事だから、そういうことで打撃を受けるのはやむをおえない。そのかわり、さして理由もないのに、儲かって仕方がないという時期もあったはずである」
 
これは航空業界の例だけれども、経済発展の名のもとに消費が過剰だった面はあったはずだと思う。
飛ぶ飛行機の量が90%も減り、走る車の数も減り、工場が停止し、船旅の大型客船もなくなり、世界の観光地からは人が消えた今なら、人間が環境に及ぼす影響が目に見えて観測できるはずだと思う。

新型コロナウイルスの嵐が収まった後に、またそのような超消費社会に何が何でも戻すのが最も重要なことなのか、それとも実はそれとは違う生き方があるんだ、できるんだ、ということに気づくのか、それは大きな課題だと思う。
もちろん、グローバル化で大儲けしている人たちにとって、それはとても都合の悪いことだけれど。



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