人間、なかなか緊張感を持続するのは難しいものだと思う。
ここアルガルブの西側では、幸いにも感染者が出ていないことや天気がいいこと、緊急事態宣言のお陰(?)でイースター休暇に入ったと言えど、観光客もリスボンからのポルトガル人も来ないから人がおらず、どこか牧歌的な雰囲気も流れているため、世界は新型コロナウイルスで大変なことになっている、と情報としては分かっていてもどこか緩い雰囲気が流れている。それはとてもラッキーなことではあると思うのだけれど。
道行く人も、マスクから手袋まで完全防備の人と、普段と全く変わってません、という人とが入り乱れている。もちろん距離を保つことだけは誰もが守っている。
ポルトガルにももちろん感染被害やそれによる死亡者も出ているのだけれど、スペイン、イタリアと比べると格段に数が少なく、ときどきそれがニュースで話題になっています。
ヨーロッパ大陸の西の果てで人の行き来が少ないこと、ハブ空港(各地からの航空路線が集中し、乗客や貨物を目的地となる他の空港に中継する機能を備えた、地域の拠点となる空港)がないことなどが理由として考えられているようです。
牛たちにコロナウイルス騒動は関係ないね |
ヨーロッパではスウェーデンがやはり緊急事態宣言を出さない、外出制限もしていない国として話題になっている。
でもニュースで見る限り、感染者数はそれなりに出ていて、もっと強硬な対策を講じないことに不安を感じる国民もいるそうなので、この国の対応が正しいのかどうか、今はまだ分からない。誰にも分からない。
ちょっと不謹慎な言い方かもしれないけれど、日本の記事と併せて読むと、理解が進みポルトガル語のいい勉強になる。
ポルトガルはもちろん、緊急事態宣言を出した国はどこも宣言を延長している。
ここに来てフランスのニュースなどで少しずつ目にするようになってきたのが、いつ・どのように緊急事態を解くのか、ということ。
ある日、突然ウイルスが消えるわけではないから、全国一斉に緊急事態宣言を出した時は違い、ある日を境に全国一斉に緊急事態を解く、ということは考えづらい。地域ごとに非常事態を解く、年齢を考慮する、など案は出ているけれど一筋縄では行かないだろう。
ポルトガルではこのような記事が出ている。
ポルトガル首相アントニオ・コスタは5月17日までの緊急事態の可能性をほのめかしたようだ。
現状を考えれば、全く驚くことではないけれど、最大の問題は経済への影響とどう折り合いをつけるか。
今、中国が少しずつ規制を緩和しつつあるようだけれど、いつ感染のぶり返しがあるかも分からない。
ヨーロッパではオーストリアがコロナ対策を緩和する意向を表したけれども、あくまで暫定的なものでこれからどう事態が進展するかはまだ分からない。恐らく多くの国が、これらの国がどのような段階を踏んでコロナ対策を解いていくか注目しているに違いない。
フランスの場合、1週間の外出規制、経済活動の自粛による損失は国民総所得(GNI)の約1%にあたるらしい。
どの国も1日も早く緊急事態を解き、経済活動を再開することを望んでいるけれど、相手はそんな人間の思惑を一切介さないウイルス・自然である。
これから仮に5月6月に事態が収束方向に向かったとしても、夏の観光シーズンに全く影響がないとは考えづらい。
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